https://www.jiji.com/jc/article?k=2021120600774
2021年12月06日17時06分




 製薬会社龍角散(東京都千代田区)の法務担当部長だった女性が、藤井隆太社長による従業員へのセクハラを調査し、相談窓口を設置しようとしたところ不当解雇されたとして、地位確認などを求めた訴訟は6日までに、東京地裁で和解が成立した。女性の代理人弁護士が明らかにした。解決金として同社が女性に6000万円を支払う内容という。


 代理人弁護士によると、和解成立は1日付。弁護士は「解雇無効を前提に、定年退職までの月給相当額が解決金として支払われることになった。原告も和解を前向きに捉えている」と説明した。龍角散側は訴訟でセクハラや不当解雇を否定していた。
 訴状によると、藤井社長は2018年12月、社内の忘年会に参加し、別の女性従業員の手をさすったり、抱き付いたりした。問題を受け、セクハラを調査していた女性に対し、同社長は自宅待機を命令。龍角散は19年3月に、女性を解雇した。