https://www.jiji.com/jc/article?k=2021121001028
2021年12月11日07時26分




 【北京時事】中国不動産開発大手・中国恒大集団の経営危機をめぐり、格付け会社の判断に注目が集まっている。恒大は社債の利払いができなかったとされ、デフォルト(債務不履行)の公算が大きくなっているが、同社から説明はなく、格付け会社のデフォルト認定がそのまま金融市場でデフォルトと認識される可能性が出ている。


 恒大は先月期日を迎えた子会社発行のドル建て社債の利息8250万ドル(約94億円)について、日本時間7日午後に支払い猶予期限が切れた。欧米メディアは利払いが行われなかったと伝えている。
 デフォルトの場合、通常は企業側が事実を公表するが、恒大は現時点で何も発表していない。9日には格付け大手3社で初めて、フィッチ・レーティングスが恒大を「一部デフォルト」と認定。一方、S&Pグローバル・レーティングとムーディーズ・インベスターズ・サービスは新たな判断を示していない。
 ロイター通信によると、正式にデフォルトとなれば、他の外貨建て社債も同時にデフォルトと見なされる公算が大きい。恒大の負債総額は6月末時点で1兆9665億元(約35兆円)。うち外貨建て債務は約190億ドル(約2兆1600億円)に上っている。