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毎日新聞 2021/12/20 08:44(最終更新 12/20 08:44) 401文字




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香港の立法会選に出馬した親中派候補への支持を呼びかける運動員。政府に忠誠を尽くす人だけが出馬を許可された=香港で2021年12月19日、AP

 香港の立法会(議会)議員選(定数90)は19日深夜、投票が終了した。香港メディアによると、全有権者が投票できる「直接選挙枠」の投票率は30.2%で、過去最低となった。民主派を候補者から排除した選挙制度に対し、多くの市民が棄権によって選挙制度に不信感を示した形だ。極端に低い投票率となり、選挙の正当性はますます揺らぐ形となった。開票作業は進んでおり、親中派候補の当選が続々と決まった。

 中国の習近平指導部が主導して改変した選挙制度のもとで、初めての立法会選。親中派による「翼賛議会」となるのは選挙が始まる前から確実で、有権者の関心は低かった。香港政府は、棄権を呼びかけた市民を相次いで逮捕したり、電車やバスなどの運賃を無料にしたりして、投票所に足を運ぶよう促していた。



 最近の選挙の投票率は、2016年立法会選の直接選挙枠で58.3%。大半の選挙区が直接選挙の19年区議選は71.2%。【台北・岡村崇】