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2021年12月24日07時05分

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韓国大統領選の野党「国民の力」候補、尹錫悦氏=14日、ソウル(EPA時事)

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韓国大統領選の与党「共に民主党」候補の李在明氏=11月25日、ソウル(AFP時事)




 【ソウル時事】来年3月の韓国大統領選の保守系最大野党「国民の力」候補である尹錫悦前検事総長の義母が23日、私文書偽造などの罪で懲役1年の実刑判決を受けた。一方、革新系与党「共に民主党」候補の李在明前京畿道知事の疑惑では、カギを握る人物が相次ぎ死亡。両陣営とも疑惑や失言などの追及に明け暮れ、殺伐とした空気に覆われている。


 韓国メディアによると、ソウル近郊の議政府地裁は23日、尹氏の義母が土地を購入した際に、預金通帳の残高証明を偽造した罪などを認定。義母は既に7月、高齢者向け病院を開設して療養費を不正受給したとして懲役3年の一審判決を受けている。
 尹氏をめぐっては、妻の経歴詐称疑惑も表面化。失言も多く、22日には「貧しく学がない人は自由が何かも知らない」と述べて物議を醸した。
 一方、李氏には最近、長男の違法賭博・買春疑惑が浮上。さらに、ソウル近郊・城南市長時代の都市開発をめぐる疑惑で21日、李氏の関与の有無など重要情報を知っている可能性がある関係者が死亡。10日には別の関係者も死亡しており、いずれも自殺とみられている。尹氏陣営の金鍾仁総括選対委員長は22日、「疑惑の中心人物を守るためにどれだけ多くの人が死ななければならないのか」と非難した。
 23日に発表された世論調査機関4社による合同調査の支持率は、李氏が35%、尹氏が29%。事実上の一騎打ちにもかかわらず、「支持する候補がいない」「分からない」が計25%に上った。選挙戦に嫌気が差し、投票率が下がる可能性も指摘されている。