https://mainichi.jp/articles/20211225/k00/00m/010/134000c

毎日新聞 2021/12/26 11:00(最終更新 12/26 11:14) 有料記事 994文字




 政府は、原発で使い終わった核燃料から取り出したプルトニウムを利用する「プルサーマル発電」を進めるため、原発のある道県が今後、この発電を新たに認める場合、交付金を支払う制度を2022年度に始める方針を固めた。この発電を柱に据える国の「核燃料サイクル政策」の後押しにつなげたい考えだが、専門家は「プルサーマル発電の促進につながるか疑問だ」と指摘する。

 使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクル政策では現状、プルサーマル発電が不可欠だが、今は関西電力の高浜原発3、4号機など4基でしか実施されていない。大手電力でつくる電気事業連合会が20年12月に発表した計画で、この発電を実施する原発の目標数を「16〜18基」から「30年度までに少なくとも12基」と事実上、下方修正するなど、この発電によるプルトニウムの利用は進んでいなかった。

 一方、こ…

この記事は有料記事です。
残り626文字(全文994文字)