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2021年12月27日12時38分

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【エルサレムAFP=時事】イスラエル考古学庁(IAA)は22日、地中海に面する古代の港湾遺跡カイサリア沖合で難破船から見つかった金の指輪を公開した。指輪はローマ時代のもので、石の部分にはイエス・キリストを象徴する図像が刻まれている。(写真は石の部分に「よき羊飼い」の図像が彫られた金の指輪。エルサレムでイスラエル考古学庁公開)
 輪の部分が八角形の指輪には緑の石があしらわれており、この石に羊を背負った、ダルマティカ姿の「よき羊飼い」の少年が彫られていた。
 IAAによると指輪の他に、3世紀のローマ硬貨やワシのブロンズ像、仮面をかぶる人の像、鐘、器なども見つかったという。
 指輪を調査したIAAのヘレナ・ソコロフ氏は、カイサリアは3世紀ローマ帝国の主要な地方都市で、その港は海上輸送の重要拠点だったと説明する。また「よき羊飼い」の図像は初期キリスト教の象徴として存在するが、指輪の石に彫られたものは珍しいと話す。
 ただし当時のカイサリアは民族的・宗教的に多様で、こうした遺物が見つかることも不自然ではないという。指輪は、カイサリアや周辺地域にいたローマ人が所有していたものと考えられる。【翻訳編集AFPBBNews】

〔AFP=時事〕