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2021/12/28 12:31


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元衆院議員の遠山清彦被告(春名中撮影)

貸金業法違反罪で東京地検特捜部に在宅起訴された元衆院議員の遠山清彦被告(52)は、公明党の次代のエースとして将来を嘱望されていた。人当たりの良い性格と馬力で財務副大臣にまで上り詰めたが、緊急事態宣言下で東京・銀座のクラブに出入りしていたことが発覚して辞任。今回、新型コロナウイルス対策の特別融資で貸金業法違反罪で在宅起訴され、コロナ禍で2度にわたって大きくつまずいた。

遠山被告は平成13年7月に参院議員として初当選。その後、衆院に転身して当選を重ね、令和元年9月に財務副大臣に就任。翌年9月に副大臣を退任したが、公明関係者は「次は大臣職が確実視され、党代表も夢ではなかった」と話す。

海外や政財界に幅広い人脈を誇る一方、誰彼かまわず付き合う姿勢は危険性をはらんでいた。今回、ともに在宅起訴されたブローカーの牧厚被告(74)は、公明党の重鎮の元都議=故人=に6年ほど前に紹介され、毎年数百万円の献金を受け取っていたが、政治資金収支報告書には記載していなかったとされる。

遠山被告に近い関係者は「人当たりはいいが、脇が甘すぎる」と指摘する。

新型コロナ感染拡大で業者への特別融資制度が創設されると、遠山被告は牧被告とともに公庫への口利きを繰り返した。議員辞職後は金融コンサルタントに転身し、かつての支持者ら数十社の顧問に就いて再起を期したが、口利きの延長に過ぎなかった。特捜部はこの事業自体が、無登録での違法な仲介業にあたる疑いがあるとみている。