2022/1/1 00:00


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岸田文雄首相(矢島康弘撮影)

岸田文雄首相は1日付で年頭所感を発表した。全文は次の通り。



新年あけましておめでとうございます。

昨年10月に内閣総理大臣に就任して以来、目まぐるしく変わる国内外の情勢に、機動的に対応しながら、スピード感を持って駆け抜けてきました。

最優先で取り組んできたのは、新型コロナ(ウイルス)対応です。世界に類を見ないスピードでワクチン接種を進めてきたことで、昨年後半、しばらくの間、感染状況は落ち着きを見せました。

しかし、今また、感染力が極めて高いといわれるオミクロン株という新たな変異株の脅威に直面しています。

「最悪を想定し、慎重にも慎重を期す」という危機管理の要諦を踏まえ、対応していきます。

G7(先進7カ国)でも最も厳しい水際措置によって得られた時間的猶予を生かして、「予防・検査・早期治療」という一連の流れをさらに強化し、社会全体として、新型コロナのリスクを引き下げていきます。

これまで強化してきた医療提供体制のフル稼働。医療従事者・高齢者を対象とした、3回目のワクチン接種の前倒し。感染拡大が懸念される地域での、無料検査の実施。飲める治療薬の普及。必要な措置を、機動的に講じていきます。

新型コロナでお困りの方の生活を支え、事業の継続と雇用を守り抜くことも政治の大切な使命です。昨年策定した、「コロナ克服・新時代開拓のための経済対策」を、一日も早く国民の皆さんにお届けします。

こうした取り組みにより、新型コロナとの闘いに打ち勝ったならば、その先に目指すべきは、日本経済再生の要である、「新しい資本主義」の実現です。

市場に過度に依存し過ぎたことで生じた、格差や貧困の拡大。自然に負荷をかけ過ぎたことで深刻化した気候変動問題。こうした、資本主義の弊害に対応し、持続可能な経済を作り上げていく。国家資本主義とも呼べる経済体制からの強力な挑戦に対抗し、これまで以上の力強い成長を実現させていく。

こうした問題意識は、米国・欧州など、多くの先進国共通のものです。

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