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2022年1月9日 6時0分スポーツ報知

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音楽について語る都倉俊一さん(カメラ・佐々木 清勝)



 2022年最初の「超音楽列伝」に登場するのは、ピンク・レディー、山口百恵、山本リンダら日本の歌謡史に残る数々のヒット曲を生み出した作曲家の都倉俊一さん(73)。作詞家・阿久悠さん(07年に70歳で死去)との名コンビ秘話や作曲家としての流儀、音楽業界初の文化庁長官としてコロナ禍で打撃を受けた日本のエンターテインメントの復興への思いも聞いた。(高橋 誠司)

 都倉さんは昨年4月に第23代の文化庁長官に就任した。音楽業界から初の選出。コロナ禍で、文化芸術全般が「不要不急」との声もある中での船出だったが、文化芸術団体の公演や施設に対する支援を行ってきた。「お金だけじゃなくて、発表の場を確保するというのが大きな仕事と思ってやってきた。人間ってパンだけじゃ生きられない。今回のパンデミックで芸術ってものが心を癒やしてくれるってことをみんなすごく感じたんじゃないか」。

 コロナの脅威を乗り越えた先に見据えるのは「日本の文化を世界に発信すること」。特に日本のエンターテインメント産業は、官民一体となってKポップや映画が成功を収めている韓国に後れを取っている。「日本のエンターテインメントを世界に発信していくのが、僕のポストコロナの一番大きな仕事の一つだと思ってます。ただ、今は、若者が外国に行きたがらない変なメンタリティーがある。外に飛び出していくような気概がないと日本の将来は暗いですよ」

 ◆都倉 俊一(とくら・しゅんいち)1948年6月21日、東京都生まれ。73歳。学習院大在学中に作曲家デビュー。数多くのヒット曲を出し、ピンク・レディーの「UFO」で78年の日本レコード大賞を受賞。2010年から16年まで日本音楽著作権協会会長を務める。15年に横綱審議委員に就任。17年からNHK紅白歌合戦の「蛍の光」の指揮者を務める。18年に文化功労者選出。21年4月に第23代文化庁長官に就任した。


◆都倉俊一さん、高校野球応援の定番「狙いうち」「サウスポー」に「高野連に表彰されてもいいと思ってる」
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2022年1月9日 6時0分スポーツ報知