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毎日新聞 2022/1/9 05:00(最終更新 1/9 05:00) 494文字




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警察が突入し、騒然とする立てこもりがあった焼き肉店前=東京都渋谷区で2022年1月9日午前0時8分、長谷川直亮撮影

 東京都渋谷区代々木の焼き肉店で8日夜にあった立てこもり事件で、逮捕監禁容疑で現行犯逮捕された住所・職業不詳の荒木秋冬(あきと)容疑者(28)が、「人生を終わりにしたかった」などと話していることが捜査関係者への取材で判明した。

 捜査関係者によると、身柄を確保される際は激しく抵抗したという。逮捕直後には「犯罪を犯し警察に捕まって人生を終わりにしたかった。見せかけの爆弾をつくって立てこもった。場所はどこでも良かったが、捕まる前に焼き肉を食べたかった」と供述している。



 荒木容疑者からは、店で使われていた可能性がある牛刀と果物ナイフが押収された。所持をほのめかしていた爆発物は、材質などが不明の箱状のものに粘着テープで携帯電話を巻き付けたもので、警視庁は爆発物ではないとみている。荒木容疑者は立てこもり中に店の酒などを飲んでいた。

 事件は発生から約3時間後の9日午前0時10分ごろ、警視庁捜査員が焼き肉店の入り口と裏口から突入し、大きな音と光が出る特殊閃光(せんこう)弾などを使って制圧した。人質となっていた男性店長(49)や捜査員、荒木容疑者にけがはなかったという。【最上和喜、鈴木拓也】