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2022/1/9 19:27


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カザフスタンのナザルバエフ前大統領(タス=共同)

【モスクワ=小野田雄一】中央アジアの旧ソ連構成国、カザフスタンで起きたデモに関し、ナザルバエフ前大統領の報道官は9日、「ナザルバエフ氏は自ら安全保障会議議長の役職をトカエフ大統領に移譲することを決定した」と発表した。タス通信が伝えた。報道官は「両氏は常に同じ側にいた」とも述べ、ナザルバエフ氏が失脚したとの観測を否定した。

ナザルバエフ氏は2019年まで約30年間にわたりカザフ大統領を務め、大統領辞任後も同議長を務めるなど影響力を保持してきた。トカエフ氏は今月5日、ナザルバエフ氏から同議長の役職を引き継いだと発表。このため「ナザルバエフ氏が失脚した」との見方も出ていた。

報道官は8日、ナザルバエフ氏が国外脱出したとする現地メディアの報道も否定していた。

一方、カザフ大統領府は9日、多数の外国人を含むデモ参加者約5800人を拘束したと発表した。政権は、治安機関「国家保安委員会」のマシモフ前議長(国家転覆の容疑で拘束)らがデモの混乱に乗じ、「外国のテロ集団」を使って実権奪取を企てたとの主張を強めている。