https://www.sponichi.co.jp/society/news/2022/01/13/kiji/20220113s00042000053000c.html
[ 2022年1月13日 05:30 ]

 厚生労働省の血液事業部会安全技術調査会が12日開かれ、日赤は、輸血によって新型コロナウイルスの抗体が陽性となったとみられる男性の症例があったと報告した。輸血後に献血者のコロナ感染が判明していた。男性に症状はなくPCR検査も陰性という。同省によると初めての症例。

 日赤によると、昨夏ごろ、血液センターに保健所から「献血者のコロナ感染が確認された」と連絡があった。血液は血小板製剤として既に白血病の男性に輸血されていた。男性は輸血前後にコロナのPCR検査や抗体検査をしていたが、抗体だけが輸血後に陽性となった。

 原因としては、製剤に含まれていた抗体が移行した可能性か、製剤にウイルスが存在し男性の体内に入って抗体が作られた可能性があるという。

 厚労省担当者は「輸血で抗体が作られたとしたら珍しい」としている。

 日赤は、献血後にコロナ感染が分かったり濃厚接触者になったりした場合は血液センターに連絡するよう献血者に要請している。