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毎日新聞 2022/1/13 19:39(最終更新 1/13 20:42) 589文字




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東京地検が入る庁舎=金寿英撮影

 宅配代行サービス「ウーバーイーツ」の配達中に自転車で衝突して男性(当時78歳)を死亡させたとして、東京地検は13日、東京都北区の会社員、岩野純也容疑者(28)を業務上過失致死罪で在宅起訴したと発表した。警視庁が重過失致死容疑で送検したが、地検は岩野被告が自転車にライトを装着していないなど、配達業務に必要な注意を怠ったとして業務上過失致死罪を適用した。地検によると、自転車事故に同罪が適用されるのは異例。

 起訴は2021年12月8日付。起訴状によると、岩野被告は21年4月17日午後7時過ぎ、東京都板橋区の道路で、自転車を時速約20〜25キロで運転して食品を配達中、横断歩道を渡っていた男性と衝突。転倒した男性は頭を打ち死亡した。



 地検によると、事故当時は雨が降っていたが、岩野被告の眼鏡には雨粒が付着したままで、視界が悪い状態だった。他にも事故直前まで減速や左右の安全確認をしておらず、急ブレーキをかけたが間に合わない状況だったという。一連の事故状況から、業務に必要な注意を怠ったと判断した。

 ウーバーイーツを運営するウーバーイーツジャパンは「事故で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、ご遺族の皆様に心からお悔やみ申し上げる。当該配達パートナーのアカウントを停止する措置をとった。配達パートナーに対する交通安全の啓発活動を強化する」などとコメントした。【二村祐士朗】