https://www.sankei.com/article/20220120-F56SF57MVVPTBMCBCI37A5Q73A/
2022/1/20 20:47


https://www.sankei.com/resizer/E8xyQ4Y1xFige6kvFoYgRpGphrc=/1200x0/filters:focal(1132x326:1142x336)/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/B4VXOPTERJJF7BZVWNPWLZCDJA.jpg
皇位継承、政府における検討結果を各党への報告に臨む細田博之衆院議長(中央右)、山東昭子参院議長(同左)ら=18日午後、衆議院議長公邸(矢島康弘撮影)

衆参両院は20日、政府が安定的な皇位継承策について検討した結果を各党の代表者らに報告した18日の全体会議の議事録を公表した。会議では、養子縁組で皇籍復帰した旧宮家の男系男子の子が皇位継承資格を持つと政府が認めたように受け取れるやり取りがあった。

会議は非公開で行われた。議事録によると、立憲民主党の代表として出席した野田佳彦元首相が「養子になられた方がご結婚されたときに配偶者は皇室に入るのか、お子さまが生まれたら男系男子として皇位継承資格が生ずるのか」などと質問。内閣官房皇室典範改正準備室の大西証史室長が「そういうことでございます」と応じた。

政府有識者会議の報告書では、皇族数の確保が「喫緊の課題」と指摘し、具体策として@女性皇族が婚姻後も皇室に残るA旧宮家の男系男子が養子縁組などで皇籍復帰する−の2案を示した。養子縁組などで皇籍復帰した男系男子は「皇位継承資格を持たない」と明記したが、結婚した配偶者やその間に生まれた子の扱いには触れていなかった。

今回、議事録で、政府側の説明が男系男子の子が皇位継承資格を持つとの印象を与える表現になったことに関し、磯崎仁彦官房副長官は20日の記者会見で、「具体的な制度内容は、実際に制度が計られていく際に考えるべき事柄だ」と述べるにとどめた。ただ「男性皇族と婚姻した配偶者および、その夫婦から生まれた子は皇族となるものである」という現行の皇室典範の規定も重ねて説明した。(千田恒弥)