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毎日新聞 2022/1/21 14:26(最終更新 1/21 14:26) 403文字




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報道陣に公開された開発中のロケット「H3」。第1段機体の最下部には試験用の主エンジン2基が取り付けられている=愛知県飛島村の三菱重工業飛島工場で2021年1月23日、池田知広撮影

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は21日、三菱重工業と共同開発中の日本の次期主力ロケット「H3」初号機の打ち上げを延期すると発表した。2021年度中の打ち上げを目指していたが、不具合が見つかっていた新型エンジンの問題解決に時間がかかっているため。打ち上げ時期は未定という。打ち上げの延期は2回目となる。

 H3は全長63メートル、直径5・2メートルで、現在の主力ロケット「H2A」の後継機。H2Aの打ち上げ費用は1回当たり約100億円かかるが、H3は開発コストを削減して半額の約50億円に下げ、人工衛星の打ち上げ受注を増やして国際競争力を強化する狙いがある。



 しかし、H3は20年5月の新型エンジンの燃焼試験でタービンの一部にひびが見つかるなどし、当初20年度後半に予定していた打ち上げを1年延期。タービンの設計を変更してテストを重ねていたが、不具合を解消できず21年度中の打ち上げを断念した。【鳥井真平】