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毎日新聞 2022/1/25 12:01(最終更新 1/25 12:01) 653文字




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木下富美子氏=東京都新宿区で21年11月22日午後6時7分、小川昌宏撮影

 2021年7月の東京都議選期間中などに無免許運転を繰り返したとして、道路交通法違反(無免許運転)に問われた元都議の木下富美子被告(55)は25日、東京地裁(平出喜一裁判官)で開かれた初公判で起訴内容を認めた。被告人質問で「選挙が近づく中でプレッシャーを感じ、まともな判断ができなかった。本当に後悔している。心より申し訳ない」と謝罪した。検察側は「交通法規を順守する意識が欠落している」と述べ、懲役10月を求刑した。

 木下被告は緑のスカートに黒のジャケット姿で入廷。法廷の入り口で頭を下げた。弁護人も起訴内容を争わない方針を示した。



 検察側は冒頭陳述などで、木下被告が19年2月〜21年4月に交通違反を繰り返し、同年4月に運転免許停止150日間の行政処分を受けたと指摘。免許停止期間中の5月以降、乗用車で街頭演説や都庁(東京都新宿区)に隣接する都議会議事堂に向かうなどしていたとした。さらに、都議選の投開票日2日前の7月2日、街頭演説に向かう途中で板橋区内で人身事故を起こすなど、5月29日〜7月2日に計7回、無免許運転をしたと述べた。

 木下被告は17年の都議選で板橋選挙区から地域政党「都民ファーストの会」の公認候補として出馬し初当選。21年7月に再選された。しかし、7月2日に人身事故を起こしていたことが当選翌日に発覚。その後、体調不良を理由に本会議や所属委員会を欠席し、都議会は議員辞職勧告を全会一致で2度議決した。東京地検が11月19日に在宅起訴し、木下被告はその3日後に議員辞職した。【遠藤浩二】