https://www.sankei.com/article/20220127-ZG3AE47RTRMGHGKSJ2VLRGAXME/
2022/1/27 10:24
産経WEST


https://www.sankei.com/resizer/wY5qs1o6nxLIL1vg4Ghv4BmjnEY=/400x600/filters:focal(206x128:216x138)/cloudfront-ap-northeast-1.images.arcpublishing.com/sankei/B6COIYJIA5JXREANPCGYZEZENY.jpg
大阪地検が入居する大阪中之島合同庁舎=大阪市福島区

東証2部上場の住宅設備メーカー「アサヒ衛陶(えいとう)」(大阪市)の元社長、町元孝二容疑者(61)が金融商品取引法違反(インサイダー取引)の疑いで大阪地検特捜部に逮捕された事件で、同社と家電量販最大手「ヤマダデンキ」(群馬県高崎市)との業務提携が公表された直後、町元容疑者が事前に不正購入していたアサヒ株を大量に売却していたことが27日、関係者への取材でわかった。

当時、市場の期待を背景に株価が急騰しており、特捜部は多額の売却益を得たとみて調べている。

両社の業務提携は、町元容疑者がアサヒ衛陶の社長だった当時の平成29年11月8日に公表。翌日の高値は247円で、154円だった前日の終値と比べて1・6倍にまで上昇した。

特捜部の調べでは、町元容疑者は、アサヒ衛陶とヤマダ側が業務提携するというインサイダー情報をもとに、ともに同法違反容疑で逮捕された知人の上中康司容疑者(59)側の会社名義で、提携の公表前にアサヒ株5万株を約581万円で不正に購入した疑いがもたれている。

関係者によると、町元容疑者と上中容疑者は110円前後で5万株を購入。公表から数日後、高値近辺で多くを売却したという。

町元容疑者は、22年11月から令和2年11月に「健康上の理由」で辞任するまで11年間にわたり社長を務め、上中容疑者は平成22〜23年にアサヒ衛陶の取締役を務めていた。2人は社内外の事業を通じて関係を深めたとみられる。