https://www.jiji.com/jc/article?k=2022020700775
2022年02月07日16時51分

https://www.jiji.com/news2/kiji_photos/202202/20220207at25S_p.jpg
北方領土返還要求全国大会であいさつする岸田文雄首相=7日午後、東京都千代田区




 「北方領土の日」の7日、政府と関係団体は東京都内で北方領土返還要求全国大会を開いた。岸田文雄首相はあいさつで、「2018年のシンガポールでの首脳会談のやりとりを含めたこれまでの諸合意を踏まえ、18年以降の首脳間でのやりとりを引き継いで粘り強く交渉を進める」と述べた。


 北方領土交渉をめぐり、安倍晋三首相(当時)は18年11月、シンガポールでの日ロ首脳会談で日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速することを確認。歯舞、色丹の2島返還にかじを切ったとされたが、その後の安倍、菅両政権で交渉は停滞している。岸田首相とプーチン大統領との会談も昨年10月に行った電話会談1度だけだ。
 首相の大会あいさつに関し、松野博一官房長官は記者会見で「平和条約交渉の対象は四島の帰属の問題だというのがわが国の一貫した立場だ」と説明した。
 大会は新型コロナウイルス感染対策のため無観客で開催。「北方四島が法的根拠のないまま占拠され続けていることは決して許されない」として、交渉加速を求めるアピールを出した。首相は新型コロナの影響で見送りが続くビザなし交流や航空機による墓参について「早期に再開しなければならない」と訴えた。