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毎日新聞 2022/2/8 19:38(最終更新 2/8 19:38) 699文字




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2020年に実施された納豆購入額日本一奪還作戦で納豆購入を呼びかける水戸市のマスコットキャラクター「みとちゃん」=JR水戸駅で2020年11月6日午後4時19分、韮澤琴音撮影

 5年ぶりの首位奪還は果たせなかった。総務省の2021年家計調査が8日発表され、1世帯当たりの納豆購入額は水戸市が6041円となり県庁所在地など52市の中で3位にとどまった。水戸商工会議所は「21年は、例年消費が落ち込む7月に1位を取るなど夏場の頑張りが大きかっただけに残念。次こそは年間で1位を取りたい」と雪辱を誓った。

 同調査は1世帯(2人以上)当たりの購入額を調査する。21年の1位は3年連続で福島市(6157円)、2位は2年連続で山形市(6111円)だった。4位は秋田市(5936円)、5位は富山市(5879円)。



 「納豆のまち」を掲げる水戸市だが、過去10年で購入額1位を奪取したのは13年と16年の2回のみ。17年以降は首位に手が届かず、20年は5位に落ち込んだ。

 低迷状態を脱却すべく、水戸商工会議所は「納豆ご飯だけでは消費拡大に限界がある」として、18年から「納豆食べ方コンテスト」を開催。19年には「水戸の納豆アンバサダー」制度を創設し、料理人の赤木陽介さんが消費を呼びかけてきた。



 今年からは、2人目のアンバサダーとして、タレントの松村邦洋さんが就任。8日には「水戸の納豆は小粒で歯ごたえが良い。一生懸命応援したい」などとするビデオメッセージが公開された。松村さんは本来、9日に開かれる就任式に参加する予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止に。3位の連絡と同日のメッセージ公開となり、ほろ苦い船出となった。

 高橋靖市長は「本市の誇る食文化で、観光資源でもある納豆が、これからも市内外の方々に親しんでいただけるようPRに努めたい」とコメントを発表した。【長屋美乃里】