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2022.02.09 Wed posted at 12:22 JST




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米司法省が2016年に起きた暗号通貨取引所のハッキング事件で容疑者2人を逮捕/Edward Smith/Getty Images

ニューヨーク(CNN Business) 米司法省は8日、2016年に起きた暗号通貨取引所ビットフィネックスに対するハッキング事件に関連して、盗まれた暗号通貨45億ドル(約5200億円)相当のマネーロンダリング(資金洗浄)関与した疑いでニューヨーク州の夫婦を逮捕し、36億ドル(約4160億円)を差し押さえたと発表した。同省が差し押さえた金額としては過去最高だったとしている。

逮捕されたのはイリヤ・リキテンシュタイン容疑者(34)と妻のヘザー・モーガン容疑者(31)。ビットフィネックスのハッキング事件で盗まれた資金のマネーロンダリングをはかったとして、共謀などの疑いがもたれている。マネーロンダリングの共謀罪の法定刑は20年以下の禁錮。

ビットフィネックスに対するハッキング自体に関連した訴追は発表されていない。司法省は捜査が続いていることを理由にそれ以上のコメントを避けた。

恐喝目的のランサムウェア(身代金ウイルス)などサイバー攻撃の被害が拡大する中で、司法当局は犯罪に利用される暗号通貨に対する摘発を強化している。米当局は昨年、米パイプライン大手コロニアル・パイプラインがロシア語を話す集団に支払った身代金440万ドルのうち、230万ドルを回収していた。

「たとえ巧妙なマネーロンダリングの手口が使われたとしても、司法当局は大抵の場合、消去できないブロックチェーン記録をたどり、犯罪行為と個人を結びつけることができる」。暗号通貨調査会社エリプティック共同創業者のトム・ロビンソン氏はCNNにそう語った。