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毎日新聞 2022/2/10 22:14(最終更新 2/10 22:14) 556文字




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高梨沙羅

 北京オリンピック日本代表選手団の斉藤智治スキー監督は10日、ノルディックスキー・ジャンプ混合団体で高梨沙羅(クラレ)がスーツ規定違反で失格したことを巡り、検査のあり方についての文書を国際スキー連盟(FIS)に提出する考えを明らかにした。河北省張家口の国家ジャンプセンターで取材に応じた。

 結果は覆らないとして、抗議ではなく意見書または提案などの形を検討しており、北京五輪終了後に全日本スキー連盟として提出する考え。



 斉藤監督によると、高梨は「(計測の)やり方がいつもと違うので測り直してほしいと伝えたが、認められなかった」と日本チームのスタッフに伝えたという。普段はスパッツをはいたまま太もも回りを測定するが、スパッツなしで計測したといい、腰回りの測定も普段は両腕を「ハの字」のように体から約30センチ離すが、バンザイの状態にして計測したという。

 FIS側は「いつもと同じ」と説明したというが、斉藤監督は「私は沙羅の言葉を信じる」と述べた。

 日本の女子チームは9日に北京を離れ、高梨は欧州で練習拠点としているスロベニアに向かった。高梨は選手村を出発する際、バスの窓から日本チームのスタッフに手を振っていたという。斉藤監督は「連盟としても(高梨の)ケアをするのが大事」との認識を示した。【張家口(中国)江連能弘】