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毎日新聞 2022/2/13 10:00(最終更新 2/13 10:00) 有料記事 2923文字




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300日間、日本への入国を待ち望んでいることを訴えるインドネシア人女性=ストップ・ジャパンズ・バン提供

 東京に駐在する外国メディア特派員らの目に、私たちの社会はどう映っているのだろうか。韓国、フランス、英国、バングラデシュ、シンガポールの個性豊かな記者たちがつづるコラム「私が思う日本」。第41回は朝鮮日報(韓国)の崔銀京・東京特派員が、日本政府の外国人に対する入国規制について取り上げる。崔氏は、外国人だけでなく日本にとっても打撃が大きいと警鐘を鳴らす。

 先月、思いがけないところから突然、連絡が届いた。2019年に卒業した東京の日本語学校から3年ぶりに卒業生たちにメールが送られてきたのだ。「卒業生たちが皆、自分の道を歩みながら充実した時間を送ることを願っている」との温かい言葉とともに、アンケート調査への協力依頼が書かれていた。

 この学校は、日本に入国できずにいる外国人も日本語の勉強ができるようオンライン授業のプログラムを作る計画を立てているという。アンケートで、外国人の意見を参考にしたいとのことだった。日本語学校の授業を海外でもオンラインで受講できるのは、新型コロナウイルスが日本社会にもたらした良い変化かもしれない。一方で、私は寂しい気持ちにもなった。

 日本政府が「水際対策」という名目の下、労働者、留学生などすべての外国人の入国を事実上禁止にしてから、すでに約2年がたった。…

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