https://mainichi.jp/articles/20220220/k00/00m/050/141000c

毎日新聞 2022/2/20 19:00(最終更新 2/20 19:49) 779文字



https://cdn.mainichi.jp/vol1/2022/02/20/20220220mpj00m040084000p/9.jpg
銀メダルを手に、笑顔で記念撮影に応じる(左から)吉田知那美、吉田夕梨花、藤沢五月、鈴木夕湖、石崎琴美=北京・国家水泳センターで2022年2月20日、手塚耕一郎撮影

 日本選手団が獲得したメダルは金三つを含む18個(銀6、銅9)。冬季大会で歴代最多だった前回2018年平昌五輪の13個(金4、銀5、銅4)を5個上回り、史上最多を更新した。入賞者数43も平昌五輪と並んで史上最多タイで、伊東秀仁団長は20日の総括記者会見で「ベテランと若手が融合し、まさに最強のチームジャパンであることを実証した」と胸を張った。

 雪上競技は平昌五輪の4個から8個に倍増。1998年長野五輪以来となる金メダルを2個獲得した。3大会連続でメダルを獲得したノルディックスキー複合の33歳、渡部暁斗(北野建設)から、スノーボード銅で冬季五輪史上日本女子最年少メダルの17歳、村瀬心椛(ここも)=ムラサキスポーツ=まで幅広い世代の活躍が光った。




https://cdn.mainichi.jp/vol1/2022/02/19/20220219k0000m050004000p/9.jpg
銅メダルを手にして笑顔の(左から)渡部暁斗、山本涼太、渡部善斗、永井秀昭=張家口メダルプラザで2022年2月18日、猪飼健史撮影

 氷上競技のメダル数は平昌五輪の9個から10個に増やし、好調を維持した。フィギュアスケートが4個のメダルを獲得し健闘した。団体で初のメダルとなる銅を獲得。日本勢で初の入賞を果たしたペアの三浦璃来(りく)、木原龍一組(木下グループ)の団体での活躍が光り、以前は見過ごされがちだったカップル種目にまで手厚く強化が行き届いた。

 13年に東京五輪の招致が成功して以降、強化に充てる国の競技力向上事業費が増加してきたことが、メダル数増加の要因の一つだ。14年度は約48億円だったが、21年度は100億円超。冬季競技の6団体への強化費は倍増した。国立スポーツ科学センターなどでの最先端の医科学サポートと、海外遠征の充実が結果に結びついた。16年リオデジャネイロ夏季五輪以降、夏冬4大会連続でメダル獲得数の最多記録を更新した。



 今後は、東京五輪開催に向けて増加の一途をたどった国の強化費の減少が懸念される。新型コロナウイルスの感染収束が見通せず、競技団体のスポンサー探しは難航しており、強化費の確保が今後の課題だ。【松本晃】