森田浩之ジャーナリスト

2/21(月) 10:13
 
「本当に、みなさんにこうやって見ていただきながら、見ていただけるからこそ、僕は滑ってこられたと思います」
演技を終えて、まだ息の荒い羽生結弦はそう語りはじめた。
「見ていただけるからこそ、僕の演技に何かしらの意味が生まれると思うので。本当にみなさんに感謝したいって思ってます」
2月20日、北京五輪の最後を飾るフィギュアスケート・エキシビション。滑り終えてテレビカメラの前で語る羽生の口から出た言葉は、ここでも「みなさん」と「感謝」という謙虚なものだった。
この日、主役は紛れもなく羽生だった。演技終了後に参加選手全員がリンクに登場したときも、テレビカメラはほぼ羽生を中心に捉えていた。すべてが終わった後で、観客席に向かって「ありがとうございました! 謝謝(シエシエ)!」と叫ぶ羽生の姿も、テレビにしっかり映し出された。
この10日前にフィギュア男子フリーが終わったとき、羽生は五輪3連覇を果たせず、表彰台も逃し、北京での戦いを4位で終えていた。それなのに彼は、大会の後半戦を伝える日本のメディアで大きな存在感を放ち続けた。もちろん、その間には他の競技でも多くの日本選手がメダルを獲得し、それぞれ素晴らしい活躍を見せていたのだが、メディアにはつねに羽生の影がちらついていた。
大会最終日のエキシビションが近づくと、ツイッター上では各メディアの記者たちが「羽生結弦選手がサブリンクのリンクサイドに姿を見せました」などと、練習する彼の動きを逐一伝えた。エキシビション2日前の18日には、これまでのキャリアで演じた計9曲を滑ったことを、スポーツ紙などが大きく報じた。
そしてエキシビションの夜、テレビ番組は羽生の見事な演技をMVP級の扱いで報じた。



不運なハプニングと前人未到のジャンプ
     ===== 後略 =====
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