【ワシントン=坂口幸裕】米ホワイトハウスのサキ大統領報道官は25日の記者会見で、ロシア軍が迫るウクライナの首都キエフについて「陥落は現実的な可能性がある」と述べた。ロシアは同日にキエフ西側を封鎖するなど首都周辺を包囲しており「ロシア軍は前進を続けている」と語った。

バイデン政権はロシアのプーチン大統領が親欧米派のウクライナのゼレンスキー大統領ら現政権の有力者を一掃し、親ロ派政権のかいらい政権樹立を画策していると警戒する。サキ氏は「国家元首を狙うのはロシアの指導者による恐るべき行為だ」と批判。「ゼレンスキー氏や彼のチームと密接に連絡を取り合っている」と強調した。

サキ氏はウクライナへの米軍派遣を改めて否定した。「ロシアとの戦争は米国の国家安全保障上の利益にならない。ウクライナで戦うために米軍を派遣することはない」と話した。

日本経済新聞 2022年2月26日 8:34
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN260G50W2A220C2000000/