林芳正外相は4日の衆院外務委員会で、核物質や技術の移転などについて定めた日本とロシアとの間の原子力協定に関し、「ロシアによるウクライナ侵略を受けて、現時点でこうした協定の見直しが必要だとは考えていない」と述べ、協定を維持する考えを示した。共産党の穀田恵二氏の質問に答えた。

 原子力協定は、平和利用を前提に核物質や原子力関連資機材、技術などを移すため、国や国際組織間で結ぶ法的枠組み。日ロ両政府は2009年5月に署名している。

 委員会で、穀田氏は「他国を核兵器で威嚇するような国に対して、核物質や関連資機材、技術を輸出するような枠組みをこのまま維持し続けることは到底許されない」と指摘、見直しを求めた。ただ、林氏は「現時点で協定の見直しが必要とは考えていない」との答弁を繰り返した。

 穀田氏はまた、岸田文雄首相…(以下有料版で、残り225文字)

朝日新聞 2022/3/4 16:37
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