プロ野球・ロッテの佐々木朗希投手(20)が10日、千葉・ZOZOマリンスタジアムでのオリックス戦で、プロ野球史上16人目の完全試合を達成した。13者連続奪三振のプロ野球新記録も樹立した。

 自己最速タイの164キロの直球を軸に攻め、フォークなどの変化球で仕留める。シンプルな配球がロッテ・佐々木朗のすごみを際立たせた。

 特筆すべきは、追い込む過程にある。ストライクゾーンに次々と160キロ前後の直球を投げ込むと、オリックス打線は球威に押されて捉えきれず、ファウルを重ねた。2ストライクとなってから、150キロに迫るフォークにバットを当てるのは容易ではない。井口監督は「ファウルなどでカウントを稼ぎ、しっかりとした決め球(を投げる)。一回から九回まで徹底してできた」と振り返った。

 さらにフォークで入ってカウントを整えつつ、直球を決め球に用いる場面も。高卒3年目の佐々木朗、高卒1年目の松川とドラフト1位同士の若きバッテリーだったが、昨季パ・リーグ王者の裏をかきつつ、手玉に取った。松川は「真っすぐを生かして、フォークで三振を取れる部分もあった。いいところをしっかり引き出せたかなと思う」と、胸を張った。

 抜群の制球力もテンポの良さを加速させた。3ボールとなったのは七回の先頭・後藤に対してのみ。臆することなくストライクゾーンで勝負できたことが、19個の三振を奪いながら、わずか105球という快投につながった。【角田直哉】

毎日新聞 2022/4/11 04:45(最終更新 4/11 04:45) 610文字
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