【大阪】韓国の格安航空会社(LCC)エアプサンは27日、関空とソウル(仁川)を結ぶ路線の運航を始めた。コロナ禍の影響で2年余り見合わせていたが、海外からの入国制限が緩和に向かい、政府は6月10日からの訪日観光客の受け入れ再開も表明。観光目的の往来増加を見据えて就航した。

 エアプサンは当初、2020年4月の新規就航を予定していたという。便は週1往復で、6月27日からは週2往復に増便する。

 この日は仁川国際空港から約90人が到着。韓国で暮らす近藤友愛さん(35)は、韓国人の夫や子どもと4人で兵庫県宝塚市の実家に向かうという。「就航に合わせ、3年ぶりに家族で帰省した。両国を行き来するので、利用できる空港や航空便が増えるのはありがたい」と話した。

 エアプサンは釜山便、大邱便を1日計5往復運航していたが、コロナ禍を受けて20年3月にすべて運休。釜山便は今年7月からの運航再開が決まったという。

 同社の水口真一・大阪支店長は「ようやく関西空港でお客様をお迎えできてうれしい。ビザなしに緩和されるまで観光需要の完全な復活には当分かかると思うが、大きな一歩を踏み出せた」と期待を込めた。(田中章博)

朝日新聞 2022年5月28日 10時00分
https://www.asahi.com/articles/ASQ5W6WZXQ5WPPTB007.html