ノーベル平和賞授賞式、ウクライナ人権団体「プーチン氏ら裁く国際法廷が必要」
2022/12/11 00:22
https://www.yomiuri.co.jp/world/20221210-OYT1T50181/


【オスロ=笹子美奈子】今年のノーベル平和賞の授賞式が10日、ノルウェーのオスロで行われ、ウクライナの人権団体「市民自由センター」、ロシアの人権団体「メモリアル」、ベラルーシの人権活動家アレシ・ビャリャツキ氏(60)の2団体1個人にメダルと賞状が授与された。賞金1000万スウェーデン・クローナ(約1億3200万円)も贈られる。

市民自由センターは、ロシアのウクライナ侵略での戦争犯罪を調査。オレクサンドラ・マトイチュク代表(39)は受賞演説で「プーチン露大統領らの戦争犯罪を裁く国際法廷の設置が必要だ。正義が存在することを証明しなければならない」と訴えた。

メモリアルは、旧ソ連の共産主義政権による弾圧の実態を記録してきた。ヤン・ラチンスキー元代表(64)は演説で「ウクライナ、ベラルーシの活動家との共同受賞を光栄に思う」と述べた。

ビャリャツキ氏は、ルカシェンコ独裁政権の弾圧による被害者を支援してきた。2021年から当局に拘束されたままのため、妻ナタリア・ピンチュクさんが代理出席した。ピンチュクさんは演説で「ベラルーシでは抑圧された人々の声がかき消されている」と語った。