「第四十九回在日朝鮮学生美術展」の神奈川展と「第二十七回川崎市立学校児童生徒・神奈川朝鮮学生
美術交流展」が七日、同市川崎区の市教育文化会館で始まった。日朝の友好を願い共同開催される展覧会で
九日の休館日を除き十日まで。
 在日朝鮮学生美術展の県実行委員会と市教育委員会が主催。川崎朝鮮初級学校・付属幼稚班(川崎区)
南武朝鮮初級学校・付属幼稚班(高津区)と、いずれも横浜市神奈川区の神奈川朝鮮中高級学校
横浜朝鮮初級学校・付属幼稚班の子どもたちが出展した。
 日朝の友好を深めようと、川崎市立学校の子どもたちの作品を並べる「交流展」が同じ会場で開かれるのが
神奈川展の特徴で、全国で唯一という。一九九五年から続いていて、今回も川崎区内の小中学生が約三十点の
絵画などを出展した。
 東京都内も含めた朝鮮学校の子どもたちの作品は約六百点。将来の夢を描いた作品や民族楽器の太鼓を
演奏する絵、粘土の立体作品などに来場者が見入っていた。カラフルなヤモリを描いた神奈川朝鮮中高級学校の
高校二年、金晟真(キムソンジン)さん(17)は「美術作品は国とか関係なくフラットになる。(学校など)違う環境の
自分たちの思いが伝えられれば」と話していた。
 南武朝鮮初級学校の教員成明美(ソンミョンミ)さんは「朝鮮学校が日本の学校と(作品展示を通じて)
交流し合ってきたことや、身の回りに在日コリアンがいることを知ってほしい」と思いを話した。
午前十時?午後四時(最終日は午後三時)。入場無料。(竹谷直子)


東京新聞 2023年1月8日 07時30分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/224139?rct=metropolitan