2023.03.07 11:00

NEWSポストセブン

　2013年に起きた山口連続放火殺人事件。5人を殺害した犯人宅に貼られた「つけびして 煙り喜ぶ 田舎者」という川柳のインパクトはすさまじく、集落は「平成の八つ墓村」とも呼ばれた。あれから10年、村はどうなっているのか。事件の真相を追ったノンフィクション『つけびの村』の著者であるライターの高橋ユキ氏が、文庫化にあたり村を再訪した。

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　山口県周南市の山間部、人口12人（当時）の小さな限界集落で起こった殺人放火事件。犠牲になったのは、集落に住んでいた住民5人だった。

　2013年7月21日の夜、集落の民家が突如燃えたとして消火活動が始まった。すると、また別の家からも火が出た。ようやく火が消し止められた後、焼け跡からは3人の遺体が発見された。この時点まで、彼らが亡くなったのは火事によるものだと思われていた。ところが翌日昼。別の民家2軒で、撲殺された2人の住民が発見されたことから、これは集落で発生した大量殺人なのだと判明したのである。

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