2023年5月22日(月)12時10分

ブレンダン・コール


臆測が渦巻くなか軍司令部を訪れたルカシェンコ BELARUS’ PRESIDENTIAL PRESS OFFICEーAP/AFLO
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<ルカシェンコに万が一のことがあれば、プーチン政権にとっては大打撃>

5月9日、モスクワで開かれた対独戦勝記念式典に出席していたベラルーシのルカシェンコ大統領に注目が集まった。右手に包帯を巻き、足元はふらふら。プーチン大統領主催の食事会を欠席して早々に帰国すると、健康不安説が世界を駆け巡った。

6日後の15日、ベラルーシ政府はルカシェンコが軍司令部を訪れる映像を公開。だが今度は左手に包帯を巻き、話し声も弱々しくかすれていたため、臆測を封じ込めるには至っていない。

30年近くにわたり独裁体制を敷いてきたルカシェンコに万が一のことがあれば、プーチン政権にとっては大打撃だ。ルカシェンコは自国内の基地をロシア軍に使用させるなど、ウクライナ侵攻に多大な協力をしてきた。

国内情勢も不安定化しかねない。民主勢力が台頭する余地が生まれるとの期待がある一方で、後継者選びをめぐって体制派がロシアに支援を求め、ロシアの介入を許す事態も懸念される。

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