10日の大雨による土石流が襲った福岡県久留米市田主丸町では、土砂や流木を3基の砂防ダムで食い止められず、土砂災害警戒区域の外に到達する想定を超えた被害が出た。線状降水帯が長時間続き、降雨量が過去最大級だったことが背景にありそうだ。約300年前にも全く同じ場所で土石流が発生した記録もあり、専門家は「地形が似ている耳納山麓の集落で、同様の被害が発生する可能性がある。早期避難などソフト対策が不可欠だ」と指摘する。

 「この辺はハザードマップ(土砂災害警戒区域)にも入っていないので、来ないと思っていた」。自宅近くに土石流が迫って逃げた古賀鋭治さん(73)は振り返る。

 田主丸町竹野地区の土石流は、背後地の耳納山地から、...(以下有料版で、残り1151文字)

西日本新聞 2023/7/12 6:00
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