国連のグテレス事務総長は6日、国連本部で記者団に、イスラエル軍が地上侵攻するパレスチナ自治区ガザで、民間人の被害が拡大し「人類の危機が起きている」と述べ、人道目的での即時停戦を改めて要請した。年末までの支援に約12億ドル(約1800億円)が必要になるとして、各国に資金拠出を求めた。

国連安全保障理事会は非公開でガザ情勢を協議した。これまで常任理事国の米国とロシア、中国の拒否権行使などでガザ情勢に関する4本の決議案を否決。マルタなどの非常任理事国が中心となり、新たな決議案の提出を模索している。

グテレス氏は「ガザが子どもたちの墓場になっている」と危機感を表明。国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の職員89人が死亡し、約1カ月の国連の犠牲者としては史上最多だと指摘した。

イスラエルの軍事作戦やイスラム組織ハマスの人質拘束を念頭に「明白な国際人道法違反」に深い懸念を示した。ハマスに人質を無条件で解放するよう呼びかけた。(共同)

日刊スポーツ 2023年11月7日14時7分
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