0001少考さん ★ [US]
2023/11/26(日) 23:28:20.12ID:Q57mKOrM9https://web-mu.jp/history/28821/
2023.11.26 文=朝里樹
怪談
都市伝説には元ネタがあった。ただただ恐ろしいがだれも内容を知らない怪談の話。
目次 [非表示]
1 聞いた人間をおかしくさせる怪談
2 だれも知らない田中河内介の最期
聞いた人間をおかしくさせる怪談
「牛の首」という怪談がある。この怪談を聞いた人間は恐怖のあまり3日とたたずに死んでしまう、正気を失う、ある教師がこの怪談について小学生の子どもたちに語ったところ、児童たちが皆口から泡を吹いて失神した、などといったエピソードが語られるが、その具体的な内容については一切触れられない。 ただとにかく恐ろしい「牛の首」という怪談がある、ということのみが語られる都市伝説だ。
この都市伝説を題材にした小説に小松左京の『牛の首』(1965年)があるが、この小説の中でも「牛の首」の内容には触れられず、とにかく恐ろしい怪談がある、という形で語られる。これは小松氏が実際に出版界で語られていた小話を元に書いた小説だとしているため、恐らくそれ以前から「牛の首」の話は流布していたものと思われる。ちなみに小松左京は『くだんのはは』という短編で牛頭人身の件として生まれてきた娘、つまり「牛の首」を持った人間にまつわる怪異譚を記している。
また、インターネット上、特に電子掲示板2ちゃんねる(現5ちゃんねる)では、「牛の首の真相」として、「牛の首」の内容とされるものが語られた。それらには、たとえば飢饉に襲われた村が生け贄とした人間に牛の頭を被せ、人ではなく牛であるという体裁で「牛追い祭り」なる祭りを開き、その人間を殺して食らっていたという話が書き込まれた。
しかしこれは2ちゃんねるの時点で創作だと書き込まれているし、WEBサイト『現代奇談』にて、早い段階から星野之宣の漫画『贄の木』を元にしていることが指摘されている。
ほかにも2ちゃんねるに書き込まれた話としては、戦前、隣接していながら対立していた矢尻村と馬坂村というふたつの村を舞台にして語られるものもある。
(略)
明治13年5月に出版された『高名像伝 : 近世遺勲天』より田中河内介。(国立国会図書館デジタルコレクション)
(月刊ムー2023年12月号掲載)
朝里樹
1990年北海道生まれ。公務員として働くかたわら、在野で都市伝説の収集・研究を行う。
※省略していますので全文はソース元を参照して下さい。