>>264
彼らは、物価の急激な上昇に賃金や給料の支払いが(時間差があり過ぎて)追い付かず、やけくそになって持ち物を売り飛ばしてはやっとのことで自分たちと家族を養うのに充分な食糧を購入した。質屋は繁盛した。数えきれない家屋、農場、それに商業ビルが銀行に接収された。外資が扱える者、特にドルが扱える者が独逸中の資産を二束三文で買いあさり始めた。
私営の銀行や質屋はその殆どが猶太人の経営であり、猶太人こそが外資を扱える者であった。結果として猶太人はインフレで裕福になる一方、普通の独逸人はあばら家に住む身分に没落し、多くの場合、餓死した。