https://www.asahicom.jp/articles/images/hh280_AS20211118002439_comm.jpg
立ち木に群生する姿は天にそびえる「ナメコの塔」のようだ=2021年11月14日、秋田県湯沢市内、山谷勉撮影

 「今年はキノコが採れない」と、よく聞いた。秋田県横手市、湯沢市の山沿いを走る広域農道「雄平フルーツライン」沿いの所々では、葉を落とした林に生えたムキタケを見かける。季節は終わりに近い。週末などには、急いで晩秋を味わおうとキノコ狩りを楽しむ姿が見られる。

 9月中旬から折を見て、湯沢市内の里山に散策を兼ねて出かけているが、今年はキノコの生え方が違うようだ。生育の途中で干からびてしまったナメコがあったし、沢もだし(ナラタケ)には一度もお目にかかれなかった。昨年は10月中旬には見られたナメコの群生も、今年はやっと最近のことだ。

 先日の長雨がキノコの生育に影響したのだろうか。14日はその前の週とは、見違えるほどあちこちでキノコを見かけた。一方で、ふわふわの落ち葉のじゅうたんは、すっかりぬれ落ち葉になっていた。

 鳥海山に栗駒山、神室山。県南の高い山々はすでに、雪化粧をした。

 今年はどんな冬になるのだろうか。(山谷勉)

https://www.asahi.com/articles/ASPCL6T81PCJULUC00G.html