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会見する松野博一官房長官=24日午前、首相官邸(矢島康弘撮影)

松野博一官房長官は24日午前の記者会見で、9年前に長崎県対馬市の観音寺から盗まれ、その後、韓国の浮石寺に持ち込まれた仏像の所有権をめぐる韓国高裁で係争中の控訴審に関し、日本政府として早期返還に向けて対応する方針を改めて示した。「いまだ返還が実現していない仏像が早期に返還されるよう韓国政府に対して強く求めてきており、引き続き韓国側に適切な対応を求めていく」と述べた。

同訴訟をめぐっては、観音寺側が「補助参加人」として訴訟に参加する意向を示す書類を韓国の裁判所に提出している。

韓国人窃盗団によって観音寺から盗まれた仏像は韓国に持ち込まれ、その後、韓国政府が保管していた。だが、浮石寺は数百年前に倭寇が略奪した仏像だとして所有権を主張し、引き渡しを韓国政府に求めていた。2017年1月の1審判決では、仏像から見つかった記録などを理由に浮石寺への引き渡しを命じたが、韓国政府側は記録の信憑(しんぴょう)性に疑問を呈し、控訴した。日本政府は韓国側に仏像の返還を求めている。

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