番組が終わって2年後、シルバー仮面の当初のコンセプトは本家本元の円谷プロがウルトラマンレオで試みることになった。
ウルトラマンレオの最初の10話ぐらいは正にシルバー仮面の当初の路線を踏襲したかのような(スポコンテイストも混ぜていたが)等身大のダークで渋いムードだったからだ。
宇宙人の着ぐるみの造形もしっかりしていたし、中学生ぐらいが見ればそれはそれで悪くは無かっただろうが、
しかしそれではやはり主要ターゲットの小学生以下の子供たちに受け入れられるはずもなく、
結局これも例に違わずかつてのスペクトルマンやシルバー仮面と同じ運命を辿ることになり、
結局従来の巨大ヒーロー対巨大怪獣路線回帰を余儀なくされざるを得なくなった。
のみならずウルトラマンレオの運命はある意味ではスペクトルマンやシルバー仮面よりも悲惨だと言えるかも知れない、
最終的には着ぐるみらしい着ぐるみすら造れなくなりあのような悲惨とも言える終盤と相成ったわけで、
番組当初の緻密な作りとは対照的にその終わりはあまりにも粗雑・粗造であった。
ただこの終わりに近づくにつれて作りが雑になる傾向は無論レオだけではなかった。
即ち帰マン、A、タロウとシリーズが進むにつれてその傾向は酷くなったわけだが、
レオの終盤における粗造さは更にそれらの域を超えていた。
そういう意味でウルトラマンレオは正に竜頭蛇尾そのものであったと言えるだろう。