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32年間放送されていた『いいとも』

 坂上忍が司会を務める昼の情報番組『バイキングMORE』(フジテレビ系)について、来春打ち切りになることが内定したことを12月3日、NEWSポストセブンが報じた(「週刊ポスト」12月6日発売号にて掲載)。『笑っていいとも!』の後継番組として『バイキング』が2014年4月に放送開始。昨年9月28日からは番組名を『バイキングMORE』に変えて、放送時間も1時間拡大となったが、開始から8年で終了することとなる。

 打ち切り内定が報じられると、ネット上では終了を惜しむ声とともに、「いいともが復活したら喜ぶんだけどな」「また笑っていいともやってくれたらと思う」と『笑っていいとも』の復活を要望する意見が相次いだ。ベテラン芸能ライターが言う。

「『バイキング』の8年という放送期間は十分、長寿番組と言えますが、それでも『いいとも』の32年に比べると4分の1。いまだに多くの視聴者にとって、フジのお昼と言えば『いいとも』なのでしょう。

 坂上さんは歯に衣着せぬ過激な発言でスタジオに緊張感を持たせ、タモリさんと共演者が作り出す『いいとも』の緩い空気とは差別化を図り、それは一定の成功を収めました。しかし、どうしても番組が長く続くと新鮮さは薄れ、坂上さんの毒舌にしても『また言ってる』と視聴者に飽きられてしまったことは否めません」

 坂上とタモリは、司会者としても対照的だという。

「坂上さんは司会者ながら自身の意見を強く押し出すタイプで、自らが前に出て他のレギュラー陣をぐいぐい引っ張っていくことで、番組に活気を与えました。しかし、そのぶん他の出演者の印象は薄くなってしまいがち。坂上さんの魅力だけで番組を長く続けるのは、なかなか難しかったのかもしれません。

 一方、タモリさんは、自分自身は一歩後ろに引いて、他の出演者たちが際立つようにサポートしました。それにより、ダウンタウン、ウッチャンナンチャン、ナインティナインといった、その時々の旬の若手芸人たちの魅力が全開となり、全国区でブレイクするきっかけとなりました。そうしてブレイクすると卒業、また新しい若手芸人が登場という形を取ることで、番組のマンネリ感が避けられた。当時は『いいとものタモリはつまらない』といった意見もありましたが、あえてそうした役回りを引き受けていたのでしょう」(同前)

 お昼の顔であり続けることは、かくも難しい。

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