きのうは、無所属の桜井勝郎県議が、辞職勧告決議が可決された川勝知事の政治姿勢を厳しく追及しました。

桜井県議:「そのぶれない暴言、失言、あるいは詭弁、そしてその後の言い訳、発言撤回、謝罪、二度と不適切な発言はしないと反省するも毎年ワンパターンの繰り返しで学習能力ゼロ。サルは一回反省すれば直ります。あなたは何回反省すれば直るのでしょうか?永久にムリです。じゃあどうしたらいいのでしょうか。解決方法はただ一つ、静岡県から『去る』ことです」

川勝知事の辞職を改めて求めた桜井県議。

大井川流域の島田市長を務めた桜井県議は、リニア問題を取り上げ、川勝知事が、およそ100年前に行われた東海道線の丹那トンネル工事で起きた水枯れを大井川の水問題と結びつけていることを批判しました。

桜井県議:「確かに丹那地区は農業で大打撃をうけたが、その後、箱根山水系から水を引いて水枯れの問題は解決したのです。しかし、水枯れがきっかけで道路整備がなされて以前にも増して水田や酪農が栄え、観光農園として脚光を浴び、見学者が訪れるようになったこと、トンネル工事以前の渇水期には水に困ったことがあったが、箱根山水系から水を引いて以降、水に関する心配はほとんどなくなったこと」
「住宅地として向かない台地や傾斜地の開発は、このトンネル湧水のお陰で促進され、街の発展に大きく寄与したことなど、そういうことは一切公表せず、トンネル工事による水枯れのダメージだけを大きく公表するのはいかがなものでしょうか?」

川勝知事:「丹那トンネルでは工事が先行し水資源への影響への備えが後回しになり、流域外に大量の水が流出し多くの人が渇水の被害を受けた。その丹那盆地に関係農民6000人といわれる渇水被害が起きたことも事実。当時、被害を受けた方々に対し、後によくなったから何も問題がないというようなことがいえるのでしょうか?」
「私は被害者の痛みに対し思いを至らせたい。その後の地域の復興も多くの方々の懸命な努力で実現したものであり、その努力に対しても思いを至らせたい。最も避けなければならないのは、甘い想定と後手の対応。丹那トンネルの際に、後で何とかなったなどという姿勢で大井川の水問題に対応することは危機管理上、最も避けるべき姿勢。このような渇水被害への対応が遅れ、多くの人が苦しんだ丹那トンネルの事例を教訓とし、同じことを県内で繰り返すことのないよう工事着工前に、影響回避策について事業者が十分対話をおこなう必要性は言うまでもない」

桜井県議:「100年前の当時の丹那トンネルを掘るときに地質調査もいい加減で、そしてまた土木技術も今ほど進化していないし、やみくもに掘ったために鉄砲水が出て大きな水枯れが起きたと承知している。それを今の丹那トンネルと同じような水準で、リニア新幹線南アルプス工事のことと同等に扱うこと自体が、これはもう嫌がらせというか、何というか世論操作というか、そういう形でやっているとしか思えない」

さらに桜井県議は、知事が戦前の東海道線の丹那トンネル工事だけを強調し、戦後に行われた東海道新幹線の新丹那トンネル工事について言及していないことも問題視しました。

桜井県議:「約30年後に丹那トンネルの50m隣に新丹那トンネル工事が行われたが、その工事では丹那盆地を含むその地域に深刻な水枯れがあったか?また、東海道線丹那トンネルでは深刻な水枯れが起こったにもかかわらず、新幹線の新丹那トンネル工事に地元の反対があったのか?あなたのなさっていることは、あまりにも恣意的で反対のための反対にしか見えない。良識があり温厚で争いごとを好まない県民であると全国から認知されている静岡県の代表がやることでしょうか?」