立憲民主党の最高顧問を務める菅直人元総理による“ヒットラー”ツイートが波紋を広げている。菅氏は「自身の考えを述べたものだ。抗議するなら私自身に対してすべき」との考えを示しており、逢坂代表代行も“個人的な発言”との考えを示しているが、日本維新の会は26日、立憲民主党に抗議文を提出、「菅氏は党の大幹部で放置すれば党の責任」と批判している。

 ネットのトラブルに詳しい深澤諭史弁護士によると、法的にはあくまでも個人にのみ責任があり、所属組織に責任はないというが、同日の『ABEMA Prime』に出演したモデルで商品プロデューサーの益若つばさは「芸能人はTwitterが流行り始めた10年以上前からできていることだと思う」と指摘する。

 「根本は、Twitterを始めるにあたっての事務所との話し合いだと思う。私のアカウントも、お仕事としてではなく、益若つばさという個人のプライベートの発信にしたいので、事務所にはパスワードを教えないということで始めた。だから発言の責任も自分に思っている。ただ、事務所に所属をしているし、いろんなお仕事も関わっているので、好き勝手なことは言わないように意識している。

 今回の場合も、いくら個人のアカウントだとは言え、プロフィール欄には“公式”のマークも付いているし、立憲民主党という看板も背負って発信してしまっている。ブランドの名を汚す感じがするし、やるのであればプライベートアカみたいにしてほしいと思うし、芸能事務所ではないが、政治家の方々のアカウントもパスワードを共有するなどして、ちゃんと管理したほうがいいのではないか」。

 一方、『NO YOUTH NO JAPAN』の能條桃子代表理事は「ツイートそのものの是非は問われるべきだが、冷静に考えると、維新の抗議文提出の流れは、今回のツイートをキャンペーンに利用している面もあるように見える」との見方を示すと、慶應義塾大学の夏野剛特別招聘教授は「国会議員なので、普通の組織の一般人が組織人としてつぶやいたこととは違う。欧米だったら本当に冗談では済まないし、しかも維新からは離れている橋下さんを現役の政治家がdisっていることについて、センスがないというか、真剣に反省した方がいいのではないかと思う。しかも立憲民主党の最高顧問という地位があり、総理にもなった人がそういう発言をしたことに対し、党としてどう考えるのかは問われることになると思う」と批判。

 モデルでデザイナーの長谷川ミラも「Twitterを見ていると、“#菅直人元総理を支持する”みたいなハッシュタグも出ているが、グローバル目線で考えると、ヒトラーに例えたり、そういったことを連想させたりするのは正直言って御法度で、あり得ない。個人でもダメだし、政党ならもってのほか。個人的な意見だからどうこうではなくて、グローバルで見たときに恥ずかしいニュースだと思った」と懸念を示した。(ABEMA Prime』より)

https://times.abema.tv/articles/-/10012838