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閣議に臨む岸田文雄首相(中央)ら=8日午前、首相官邸

 政府は8日の閣議で、社会問題となっているインターネット上の誹謗(ひぼう)中傷を抑止するための「侮辱罪」厳罰化や、懲役刑と禁錮刑を一本化した「拘禁刑」の創設を盛り込んだ刑法など関連法の改正案を決定した。民事裁判の手続きを全面IT化する民事訴訟法改正案も併せて決定した。いずれも今国会中の成立を目指す。

 侮辱罪の現行法定刑は「拘留または科料」。改正案はこれを「1年以下の懲役もしくは禁錮、30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料」とする。これにより、公訴時効は1年から3年に延びる。施行は公布から20日後を予定している。

 拘留は1日以上30日未満、刑事施設に拘置する刑で、科料は1000円以上1万円未満を強制徴収するもの。「3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金」としている名誉毀損(きそん)罪に準じた扱いとする。2020年5月、ネットで中傷を受けたプロレスラー木村花さん=当時(22)=が自ら命を絶った問題を契機に厳罰化の動きが進んだ。

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