16日放送のABEMA「Abema Prime(アベプラ)」(月〜金曜後9・00)で、ロシア軍のウクライナ侵攻について、テレビ番組などで専門外のコメンテーターやタレントらが意見を言うことが必要なのかどうかの議論が行われた。

 インターネットやSNS上ではウクライナからの連日の報道に「専門家以外のコメンテーターに話をさせるのはどうなのか」など疑問を呈する声が相次いでいるが、米イェール大学助教授で半熟仮想株式会社代表の成田悠輔氏は「大袈裟にとらえすぎ。(タレントらが意見を言っているのは)有名人の公開飲み会を放送しているようなものとして、聞いている側も思えれば大した問題ではない」と話した。

 成田氏は一番危険なのは「専門家に見えて素人な人」と指摘。「弁護士とか大学教授とかって言うと何にでも専門家という雰囲気が漂う。実際にはそれぞれの人が専門、といえるのはごく一部。その人たちが別の領域のことをしゃべっている時に、専門家の顔をしている素人となる場合が一番危険ではないか」と述べた。

 夏野剛・慶大特別招聘教授は、情報番組などは元々出演が前から決まっていたとしても、「ネタによってコメンテーターを変えた方がいい」とし、お笑いコンビ「パックンマックン」のパックンことパトリック・ハーラン(51)は「専門家から知識、分析を聞いて、かみ砕いたうえで、その価値観を伝えるパイプ役だと思っている」とコメンテーターとして番組に出演する場合のスタンスを口にした。

 今回の戦争について、専門家として意見を述べている防衛省防衛研究所防衛政策研究室長の高橋杉雄氏は専門外の人からの質問に「気づかされることがある」と、素人のような質問でも専門家にはない視点があるとした。

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