http://www.chosunonline.com/site/data/img_dir/2022/03/24/2022032480017_0.jpg

 青瓦台(韓国大統領府)と尹錫悦(ユン・ソクヨル)次期大統領側は23日、次の韓国銀行総裁に国際通貨基金(IMF)のイ・チャンヨン局長(アジア・太平洋担当)が指名されたことを巡り互いに異なった主張を行った。青瓦台の朴洙賢(パク・スヒョン)国民疎通首席は今回の人事を発表する際「尹次期大統領側の意見を聞いた上で、韓国銀行総裁の内定者を発表した」と説明したが、尹次期大統領側は「青瓦台が発表する10分前に一方的に通告を受けた」としてこれに反論した。双方が互いに異なった主張を行い対立が深まる中、「文在寅(ムン・ジェイン)大統領と尹次期大統領との会談実現はさらに難しくなった」との声も聞こえてくる。

 尹次期大統領側は青瓦台の発表直後「韓国銀行総裁の人事について青瓦台と協議したり推薦を行ったりしたことはない」と主張した。次の韓国銀行総裁は4年任期のほとんどを尹錫悦次期政権で全うすることになるが、その人事について尹次期大統領側は「協議は一切していない」と主張しているのだ。

 その後、青瓦台と尹次期大統領側は人事を巡る協議について終日互いの主張を繰り返した。次期政権への移行を準備する政権引き継ぎ委員会の張済元(チャン・ジェウォン)室長はこの日、青瓦台の発表直後に記者団に対し「青瓦台の李哲熙(イ・チョルヒ)政務首席秘書官が『イ・チャンヨン氏はどうですか?』と連絡してきたので、私が『良い人のようですね』と答えた。それが全てだ。これだけで尹次期大統領側の意見を聞いたと言われて納得できるか」と指摘した。これに対して青瓦台の関係者は「尹次期大統領側でもイ・チャンヨン局長に韓国銀行総裁就任に応じるか確認までしたと聞いている」「尹次期大統領側がイ局長について『韓国銀行総裁として良い』と述べたので発表すると言うと、(張室長が)『合意していない』と言い出した」と反論した。

 青瓦台の関係者は「その間に李哲熙・政務首席秘書官は張室長に対し、韓国銀行の次の総裁としてメディアに名前が上がっている二人について意見を聞いた」「『二人のうちどちらが良いか』と確認すると、『イ・チャンヨン』と(答えが)返ってきた」と説明した。この関係者はさらに「(尹次期大統領側と)真実について論争するつもりはない」としながらも「うそを繰り返すのなら(交渉内容を)全て公開する」とまで言い出した。韓国銀行総裁候補の二人とはイ・チャンヨン局長とソウル大学経済学部の金素英(キム・ソヨン)教授のことだ。

 これに対して尹次期大統領側の関係者は「何を公開するつもりか知らないが、公開するならすればよい」と反論した。また文大統領と尹次期大統領との会談が実現する可能性について「青瓦台は無条件で会おうと言ってくるが、尹次期大統領が国民に約束したこと(執務室の竜山移転)を拒否し、究極的には何らかの意図を持って人事を行うのを見ると、本当に会うつもりがあるのか」「会って写真を撮るだけのことに何の意味があるのか」と指摘した。

キム・アジン記者、キム・スンジェ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2022/03/24/2022032480017.html