https://assets.media-platform.com/gizmodo/dist/images/2022/03/23/c1d76983909e92d55144171cf5c3e2a6-w960.jpg
Photo: Parks Canada

いつ崩れてもおかしくない情景…。

カナダのヨーホー国立公園内にある山小屋が、100年という長い歴史に幕を下ろし、解体されることになりました。というのも、見てお分かりのとおり、解体されるか崩れ落ちるかどちらが先かの状態なのです。

「Abbot Pass Refuge Cabin」という名のこの山小屋、国立史跡指定されたカナディアンロッキーの一部であるヨーホー国立公園のおよそ海抜2900mの場所にあります。1922年に建てられ、ハイキングをする人たちの休憩の場であり、また山頂を目指す登山者たちのスタートラインでもありました。近年、南東側が侵食されて崩れが目立つようになりました。

2018年に山小屋を封鎖して建物保存のための工事が始まり、カナダの国立公園は60万ドル(およそ5700万円)をかけて岩が崩れないようにアンカーを設置し始めましたが、翌年の2019年は悪天候のための一時休止、そして2020年はコロナの影響で工事が大きく遅れてしまいました。2021年に侵食はさらに続き、これ以上保持するのは難しいため解体するという決断が下されました。

気候変動のせいで、こういった文化的・歴史的価値のあるものがなくなってしまうこともあれば、逆に水位が下がったり、氷が溶けたりして新たに出てきたというケースもあります。この山小屋については、完全に壊してしまうのではなく、解体して他の場所で再築するそうです。

https://www.gizmodo.jp/2022/03/canadas-badass-mountain-hut-officially-too-perilous-will-be-dismantled.html