建物も切っちゃう「ガジラ」
タグチ工業が開発した「ガジラ」は、解体用の巨大カッター。刃の長さは約1m、重さは6tほどで、鉄・コンクリート・レンガなど、何でも一緒くたに切ることができます。

そんなガジラですが、鉄筋コンクリートの建物の解体現場などで大活躍しているといいます。

実は、地震が多い日本では、他国よりも建物が頑丈にできています。そのため、解体用カッターの最近の傾向は「大きく・強く」だそう。それらの中でも、ガジラであれば建物や鉄をどんどん切ることが可能なため、解体をスムーズに進めることができます。

従来の現場だと、ショベルカーで建物をつついて崩したのち、中の鉄骨を2〜3人がかりで切っていたため、多くの作業時間と危険を伴うものだったとか。

ガジラを使うことによって、そうした状況と比べ、作業スピードは倍以上にアップするとのことです。

大きいものを切っても、割れない刃
ガジラの特徴の一つに、“硬くて割れない”という点があります。

素材にはブロン・チタン・コバルトなどのほか、レアメタルがブレンドされていて、今まで開発したどの刃よりも硬くしてあるそう。

また、大きなものを切る場合、硬いだけだと刃が折れてしまいますが、特殊な金属を混ぜ合わせ粘りを加えているため刃こぼれもしないといいます。

解体用巨大カッター・ガジラを開発したタグチ工業は、3年連続で増収増益するなど成長を続けており、年商はなんと70億円にものぼるとのこと。

現在、耐用年数を過ぎた“戦後の高度成長期に建てられた建物”などが日本全国にあることから、解体作業のニーズは高まっているそう。ガジラの活躍の場は、今後ますます広がっていきそうです(※2022年3月放送時点)。

https://topics.tbs.co.jp/article/detail/?id=15253