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有名な「ぶぶ漬け」フレーズや「おこしやすとおいでやすの違い」も

ひとことに「関西弁」といっても地域によりさまざまです。

その一つ、京都には独特の表現があることをご存知でしょうか。

観光の街である京都では、舞妓さんも普通に道を歩いています。はんなりゆったり時間が過ぎる京都。そんな京都で話される京ことばには、気をつけたい表現も潜んでいます。

今回は京都人の独特な言い回しや、全国からのイメージとは違う実際のところについてまとめてみたいと思います。

「ピアノうまくなったね」と言われたら何と答える?
もしご近所さんに「子どもさん、ピアノうまくなりましたね」と声をかけられたら、なんとお返事しますか?

多くの方は「ありがとうございます」と答えたあと、家で子どもをほめてあげるのではないでしょうか。

しかし京都では異なります。


「ピアノうまくならはったね」の答えは、「うるさくしてすみません」だと教えられて育つのです。

一部の京ことばには「皮肉」ともとれる表現が混ざっていることから、「京都人は嫌味をいう」と言われることもあります。

ただし誤解してもらいたくないのは、決していじわるを言うつもりで口にするわけではないということです。

京都は長い歴史の中で、何度も都となってきました。権力者が身近にいるという地域柄、本音をオブラートに包みながらも伝えることが求められてきたのです。

言葉は生き物なのでどんどん変化していますが、それでも一部の京ことばには、独特の表現が残っていると言われます。

「おこしやす」「おいでやす」の違いとは
こちらも良く京都以外の方から質問されることですが、「おこしやす」と「おいでやす」には明確な違いが潜んでいます。

京都のお店に入ると、「いらっしゃいませ」ではなく「おこしやす」「おいでやす」と声をかけてもらうことがあります。

京都市内の喫茶店やお土産物屋さんではごく一般的な表現です。しかし、両者には「歓迎度の違い」が隠されているのです。

歓迎度が高いのは「おこしやす」。ここには「山を越えてはるばると」というニュアンスが含まれており、わざわざ来てもらってありがとうございます、という意味になるのです。

一見さんには「おいでやす」、常連さんには「おこしやす」を使うという説もあります。

ただし近年ではほとんど差がないという見方もありますし、実際にお店の人がお客さんを区別することはないでしょう。

言葉の違いよりも、「おこしやす」「おいでやす」の京ことばを堪能するほうが楽しいですね。

本当に皮肉が含まれる?京ことばの誤解
「ピアノうまくなりましたね」と同じような表現として、「ぶぶ漬けを召し上がりますか?」という有名フレーズもあります。