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蓮舫議員 (C)週刊実話Web

7月10日投開票予定とさせる参議院議員選挙まで100日を切った。

とりわけ、全国屈指の大激戦区として注目されているのが東京選挙区だ。有力候補に知名度の高い女性候補がズラリと名乗りを上げ、百花繚乱、「女たちの首都決戦」を繰り広げるからだ。

まずは、東京選挙区の大きな流れを選挙アナリストがこう解説する。

「東京選挙区は改選6名で争います。各政党とも首都東京での議席確保は党の存在感を示すためにも負けられない戦≠ニ位置づけ、有力候補をぶつけてきます。政権与党の自民党と野党第1党の立憲民主党は、それぞれ1議席は確実で2議席目確保を目指している。そこに公明党が擁立する現職の竹谷とし子氏は支持母体の創価学会に強い支持層を持ち当選は堅い。6議席中3議席は自民、立民、公明でほぼ確定。残る3議席を2議席目を狙う自民、立民、そして共産党、日本維新の会、都民ファーストの会と国民民主党がタッグを組んだファーストの会、れいわ新選組の6党が、だんご状態で争っている」

来る決戦に向け、事はどう展開していくのか。最新動向を見てみよう。

知名度と人気で公示前から「トップ当選確実」(選挙アナリスト)と見られているのが、立憲民主党の現職・蓮舫氏だ。

「何かと露出度の高い蓮舫氏は2016年の参院選で約112万3000票を獲得し、2位の自民党・中川雅治氏に約24万票の大差をつけ圧勝した。やはり、今回もトップ当選を目指してすでに動いています」(立憲民主関係者)

安定の蓮舫氏にもほころびが…
100万票超えの実績がある蓮舫氏にも、死角≠ェないわけではない。

「1つは息子の件だ。長男の村田琳君が元自民党のフィクサーともいわれた一大資産家の養子に入り、自民党入党という情報が一部で報じられた。フィクサー側は事実関係についてノーコメントだけに真相はやぶの中だ。少なくとも琳君周辺で何かがあったのだろうが、蓮舫氏本人も知らなかったようで、立民内でその件に触れる人はいない。そして、もう1つは夫の村田信之さんと20年に熟年離婚したこと。夫の村田さんは穏やかな人で評判が良かった。離婚は蓮舫氏が一方的に切り出したという。こうした問題で無党派層の蓮舫ファン離れ、立民離れを引き起こすのでは…という不安は残る」(全国紙政治担当記者)

自民党は現職の朝日健太郎氏が2期目を目指し、前回2位につけた中川雅治氏は引退する。そこに白羽の矢が立ったのが、タレントでアイドルグループ『おニャン子クラブ』元メンバーの生稲晃子氏だ。

「自民党はどうしても2議席確保したい。朝日氏は手堅く当選圏内に入りつつある。もう1人の当選は当然として、蓮舫氏の票をなんとか奪い取りたい。その有効策として『知名度』と『女性』の2つに絞った。中川氏が所属する安倍派は著名人に猛アタックした。例えば、小宮悦子、膳場貴子などの女性キャスターだが、すべて撃沈した。そんな中、16年に政府が開催した『働き方改革実現会議』の民間メンバーの1人だったことで、生稲氏に声をかけたわけです」(自民党関係者)

しかし、安倍派主導による人選に自民党区議会議員は困惑する。

「以前から生稲氏と面識のあった東京都連会長の萩生田光一経産相と参院議員の丸川珠代・都連会長代行ら安倍派議員で人選を進め、他の国会議員や都連幹部などにはほとんど相談もないまま決めてしまった。党内で不満は鬱積している」

“波瀾万丈系”候補の生稲晃子氏
同区議によると、16年の参院選では元男子バレーボール選手でタレント枠の朝日氏と元環境事務次官の中川氏を擁立した。朝日氏が風頼み≠フ候補なら、中川氏は当選2回の実務派で、バランスが取れていた。

今回はどちらもタレント枠。自民党内ではこの人選を不安視、支持する声などが渦巻いている。

「過去の選挙でも2人目を勝たせるのは、いつもギリギリだった。07年の参院選で丸川珠代氏が初当選した時は、現職の保坂三蔵氏が落選するなど厳しい洗礼も受けてきた」(同)