アメリカ大統領バイデンが5月22日に来日し、23日に日米首脳会談、24日にクアッド(日本、アメリカ、オーストラリア、インド)首脳会合が行われる。これらはウクライナ戦争の激化・拡大と中国侵略戦争のための戦争会議だ。特に日米安保とクアッドを対中国の戦争同盟として打ち固め、沖縄を始めとした南西諸島と日本全土を戦場化する大戦争への突入を確認する戦争会議だ。労働者人民にとって、断固粉砕あるのみだ。5月22日、全学連を先頭に全国から東京・芝公園23号地に総結集し、日米首脳会談・クアッド首脳会合粉砕の反戦大デモをたたきつけよう!

日帝の参戦を絶対許すな
 アメリカ帝国主義は「ロシアの弱体化」を公然と掲げ、ウクライナ戦争に事実上参戦している。ロシア軍の情報をリアルタイムでウクライナ軍に提供し、ウクライナ軍を訓練し、ロシア軍に打撃を与える大型兵器を次々とウクライナに投入している。バイデンは4月28日にウクライナ追加支援として軍事支援200億㌦を含む総額330億㌦(ウクライナの2021年の軍事費60億㌦の5・5倍!)の承認を米議会に要請。5月9日には第2次世界大戦以来となる武器貸与法を成立・復活させた(記事3面)。武器貸与法は、第2次世界大戦時にドイツとの戦争に突入していたイギリスやソ連などを軍事支援するためにつくられ、アメリカは武器、戦車、航空機、車両、船舶など、あらゆる軍需物資を提供した。これをもって米帝は第2次大戦へと決定的に踏み出した。そして今日、バイデンは武器貸与法成立によって、あらゆる兵器をウクライナ戦争に投入する権限を手にした。第3次世界大戦・核戦争の危機をさらに激化させようというのだ。絶対に許せない!
 日本帝国主義・岸田政権もロシア外交官の追放などのロシア制裁を次々と発動し、ウクライナへのヘルメットや防弾チョッキの提供、ウクライナ周辺国への自衛隊機の派遣を行い、5月9日にはロシア産原油の原則禁輸に踏み込むことを表明した。6月下旬にスペインで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議にも出席するという。日帝も事実上、ウクライナ戦争に参戦しているのだ。
 日米首脳会談は、米日帝がロシアを軍事的にたたきつぶすことを確認する場であり、第3次世界大戦・核戦争の危機を激しく促進する戦争会議なのだ。
 日米首脳会談の最大の目的は中国侵略戦争に向けた中国包囲網と戦争体制の強化を確認することにある。日米首脳会談と一体で行われるクアッド首脳会合では、ロシア制裁に消極的なインドを中国包囲網に引き込み、クアッドを中国侵略戦争のための戦争同盟として確認しようとしている。米帝と日帝がウクライナ戦争に事実上参戦し、ロシアをたたきつぶす戦争に突入しているのは、中国スターリン主義への戦争恫喝であり、ウクライナ戦争の激化・拡大を通して中国侵略戦争体制をつくることに最大の狙いがある。特に、南西諸島を軍事拠点としながら日本全土を中国侵略戦争の出撃拠点にし、自衛隊をその最前線に立たせようとしているのだ。この間、元首相の安倍晋三や自民党が「敵基地攻撃能力」の対象を基地に限定せずに、敵国の中枢を攻撃することを含めるべきだと公言し、防衛費(軍事費)の2倍化(約11兆円、世界第3位に)を主張しているのは、中国侵略戦争を具体的に想定しているからだ。